読書熱が刺激される一冊
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作成日時 : 2017/03/27 00:21
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☆又吉直樹「夜を乗り越える」小学館よしもと新書 表紙
エッセイを読まなくなって久しい。
敬愛する又吉直樹が書いたから、と思って思わず買ってしまったのだが、小説ばかり手に取って「つん読」状態で数ヶ月。
中々手が伸びなかったが、買いだめしていた小説を読んでしまったので、申し訳ない言い草だが仕方なしに読み始めた。
本屋で書籍を吟味する時間が取れない時期で、電車移動時に活字を読めないとストレスを感じるので、なんでも良かった、、そんな感じでカバンに入れたのだ。
しかし、この本は予想外に面白くて引き込まれた。
エッセイというカテゴリーではないのかもしれない…「読書への案内状」とするべきか。
感心したのは、実に平たい文章で又吉さんが愛する作家の小説を紹介していること。
平たい文章で文学作品を深く語るのは難しい作業だと思う。
例えばクローンを作る過程を小学生に科学的または化学的な用語をできるだけ使わずに説明するのが難しいように。
私にとっても、どんな解説やあとがきよりも、彼の文学解説がわかりやすかった。
今まで一度も本を読んだことがない人にも読書を体験してもらいたいという気持ちがひしひし伝わってくる。
私も改めて学生の頃に読んだ太宰治や夏目漱石を読み返したいと思ったし、知らなかった、あるいは名前は知っていたけど面倒だと避けていた作家の本を読んでみたくなった。
山下澄人さん、古井由吉さんなどがそうだ。
初心に帰るとともに新しい視点で本を読んでみようと思わせてくれた「夜を乗り越える」にありがとうを言いたい。
又吉さんの文章には作家や小説に対する誠実な表現が溢れている。
又吉さん流の読書にも大変刺激された。
芥川や太宰が「ある夜」を乗り越えていたらー
さらに多くの名作がこの世に残っていたかもしれない、本当に。
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