あるけどない、ないけどある

☆「キャプテンサンダーボルト 」上・下巻 (文春文庫)表紙
純文学作家・阿部和重とミステリー作家・伊坂幸太郎の共著。
ホテル部屋間違いで、ある「水」の運び屋と誤解され、ヤバい連中から追われる身になった相葉は、偶然再会した小学校時代の同級生・井ノ原を巻き込んで、大逃走劇が始まる。
いわゆる「バディもの」のこの小説はやはりバディもの洋画の「サンダーボルト」と子供の頃に夢中になったという設定のTV番組「鳴神戦隊サンダーボルト」から題名が付けられている。
「水」を欲しがる謎の怪人、世界各地で勃発するテロ、戦時中に蔵王で墜落したB29と戦後その地域で発生した村上病とは…。
バラまかれた伏線が見事に回収されるのは快感だが、戦中から現代まで、そして国家がらみの壮大な真実が暴かれるとは。
解説を読んで知ったのだが、全ての事件の源「村上病」は村上春樹氏から、B29の副操縦士オーエンの名前は大江健三郎氏から、他にも筒井康隆、島田雅彦各氏から名前をいただいたキャラクターが登場するので、今から読む人は「そうか、そうか」と楽しんでいただきたい。
チクショー、今回は先に解説を読むべきであった(;´Д`)
因みに主人公の相葉と井ノ原もジャニーズに同名の人物が存在するが、私は相葉をV6の森田剛さん、井ノ原を大森南朋さんで勝手にキャスティング。
共著の本作、どこが阿部氏でどこが伊坂氏の執筆なのか明らかにしていないが、下世話な読み手としては実はそこんところ、とても知りたいのであった。
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